100万回の祈りをキミに




それから数日が過ぎて、安藤さんがお昼を一緒に食べようと誘ってくれた。

安藤さんのお弁当箱と包みはいつもピンク色で。可愛いキーホルダーや小物もたくさん色んな場所に付けている。


「藍沢さん、最近夏井と仲いいね」

「……え?」

ウインナーを食べる手が止まってしまった。


たしかに、あれから夏井とは亜紀のことを沢山話すようになった。まぁ、夏井が知ってることなんて多くはないから、私が一方的に亜紀を語ってるだけなんだけど。

今まで亜紀の話ができなかったから、なんだか嬉しくて……。


「えっと……な、仲がいいって言ってもその……安藤さんが心配するようなことはないよ」

まだ凪子と仲直りできてないのに、ここで安藤さんとも揉めたらため息が増えるどころではない。

仲がいいなんて、わざわざ言ってきた理由はわかっている。だって安藤さんは夏井を……。


「あはは。そっか。そうだよね。今の言い方はたしかに勘違いしちゃうかも。ごめんね」

「……?」

「さっきのはただ最近よく話してるねって意味で言っただけなんだ。それに私、今は夏井のこと気になってないしね」

「え?そ、そうなの?」


てっきりまだ気があるんだと思ってたから、普通に勘違いしちゃってた。

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