100万回の祈りをキミに
もし痛みが引かなかったら明日病院に行こうと思ってたのにその日の夜。腰から股関節までズキズキでは言い表せない激痛が襲った。
「……っ」
まるで電流でも流されてるんじゃないかって思うほどの痛み。お母さんが夜間急患センターに連絡してくれて、私は近所の形成外科に急いで行った。
夜間に診てもらうなんて初めてだったから、この薄暗い病院に慣れないけど今は痛みでそれどころではない。
「原因を探してみるから、すごく痛みを感じる場所があったらすぐ教えてね」
私はベッドに寝かされて痛みがある左側を中心に先生は足の指から触れていった。
それはゆっくりと上にあがっていって、太ももの近くで悲鳴が出るくらいの痛みが。
「太ももの内側から股関節にかけて痛みがあるみたいだね。えっと痛みは朝練の時から?」
「徐々にって感じです。最初はダルい感じで次はズキズキと……」
「うーん。詳しいことはレントゲンを撮ってみたいと分からないからまた明日受診してください。今日はとりあえず痛み止めを出しておくから」
「……はい」
まさかこんな大事(おおごと)になるなんて……。
私は即効性のある痛み止めを飲んで、家族に支えられながら家へと帰った。