100万回の祈りをキミに
「先輩、ハンバーガーとか食べるんですね」
私たちが入ったのはファーストフード店。
日曜日でしかもお昼時の店内はすごく混んでいて、端っこの小さなテーブルしか空いてなかった。
「ん?普通に食べるよ。俺ハンバーガー大好きだもん」
私は普通のセットを頼んで、先輩はセットの他にもうひとつハンバーガーを頼んでいた。
なんだか食べてる姿も新鮮でいちいち見てしまう。
「波瑠は少食?」
「いえ、まだ緊張がとけなくて。すいません……」
「波瑠はすぐ謝るね。そんなそよそよしくしないでよ」
だって目の前に学校で一番人気者の先輩がいるんだよ?普通じゃいられない。
それに先輩は気づいてないけど、さっきからチラチラと店内にいる女の子が先輩のことを見ている。
コソコソと耳打ちをして、用もないのにわざと通りすぎたり。一緒にいるのが私でごめんなさいって感じだよ。
やっぱり先輩は誰の目から見てもカッコいいんだなぁ……。こんなにモテる人なのに彼女がいないのが不思議なくらい。
そしてハンバーガーを食べ終わる頃にはプラネタリウムの時間になっていて、私たちは移動することにした。