食わずぎらいがなおったら。
真奈の宣言
先に会社にいたほうが落ち着くかもと、急いで準備をして、早めに会社に向かった。
ちゃんと話もしてないけど、付き合うの? そんな感じだったよね? こういう風に流れで付き合っちゃったりしていいんだっけ、社内なのに。部内なのに。
ぼんやり考えながら駅からの道を歩いていく途中で、元気な声で後ろから挨拶された。
「香さん、おはようございます!」
真奈だった。
あ。すっかり忘れてたけど。
私、前にこの子に平内に告白しちゃえとか、焚きつけたこと、あったよね。その後聞いてないけど。
あれって、どうなったの。
「おはよう、今日も早いね」
今朝は動揺しっぱなしなんだけど、これはなんか冷たい汗かきそう。
でもあの話、6月? だいぶ前かな。もう言ったのかな。友達のこととか言ってたけど、どう考えても真奈の話だった。
「香さん、私、やっぱり、平内さんに告白しようと思って」
「え、そうなの?」
聞いてもないのに、なんで今このタイミングでそれを私に言う? 友達って言い訳もなくなってるし。
何か感づいた? わけないよね、一緒に来たわけでもないんだから。
「無理なのわかってるんですけど、でも当たってくだけようかなって。また話聞いてくださいね!」
それだけ言うと、気が済んだのか、真奈は仕事の話を始めた。
私は朝の浮わついた気分が吹っ飛んで、ほとんど蒼白だったと思う。
後輩に偉そうにアドバイスしといて、先に取っちゃったってことだよね、これ。
どうしたらいいの、これ。
ちゃんと話もしてないけど、付き合うの? そんな感じだったよね? こういう風に流れで付き合っちゃったりしていいんだっけ、社内なのに。部内なのに。
ぼんやり考えながら駅からの道を歩いていく途中で、元気な声で後ろから挨拶された。
「香さん、おはようございます!」
真奈だった。
あ。すっかり忘れてたけど。
私、前にこの子に平内に告白しちゃえとか、焚きつけたこと、あったよね。その後聞いてないけど。
あれって、どうなったの。
「おはよう、今日も早いね」
今朝は動揺しっぱなしなんだけど、これはなんか冷たい汗かきそう。
でもあの話、6月? だいぶ前かな。もう言ったのかな。友達のこととか言ってたけど、どう考えても真奈の話だった。
「香さん、私、やっぱり、平内さんに告白しようと思って」
「え、そうなの?」
聞いてもないのに、なんで今このタイミングでそれを私に言う? 友達って言い訳もなくなってるし。
何か感づいた? わけないよね、一緒に来たわけでもないんだから。
「無理なのわかってるんですけど、でも当たってくだけようかなって。また話聞いてくださいね!」
それだけ言うと、気が済んだのか、真奈は仕事の話を始めた。
私は朝の浮わついた気分が吹っ飛んで、ほとんど蒼白だったと思う。
後輩に偉そうにアドバイスしといて、先に取っちゃったってことだよね、これ。
どうしたらいいの、これ。