せめて、もう一度だけ
その日、始業前の休憩室で、諒が出張で留守になることを遼くんに告げた。
「ミキと朝までいられるってこと?」
「そうだよ」
「すげーうれしい」
遼くんは、私をギュッと抱きしめた。
「ちょっと、遼くん、誰かに見られたら・・・」
「見られても平気だし」
「平気じゃないよ」
「ミキ、やっぱ鈍いな。
俺たちのこと、けっこうみんな気づいてるけど」
「えーっ?」
ぜんぜん気づかなかった。
「な、な、なんでみんな知ってるの?」
「ミキ、『な』が多すぎ」
「だって、なんにも知らなかった」
「会社でけっこう話してたし」
「そうだったかな・・・」
「ま、俺は同僚にオープンだったし」
「そんな・・・」
「隠し事、苦手だから。
話せるくらい、俺は真剣だってこと」
「ミキと朝までいられるってこと?」
「そうだよ」
「すげーうれしい」
遼くんは、私をギュッと抱きしめた。
「ちょっと、遼くん、誰かに見られたら・・・」
「見られても平気だし」
「平気じゃないよ」
「ミキ、やっぱ鈍いな。
俺たちのこと、けっこうみんな気づいてるけど」
「えーっ?」
ぜんぜん気づかなかった。
「な、な、なんでみんな知ってるの?」
「ミキ、『な』が多すぎ」
「だって、なんにも知らなかった」
「会社でけっこう話してたし」
「そうだったかな・・・」
「ま、俺は同僚にオープンだったし」
「そんな・・・」
「隠し事、苦手だから。
話せるくらい、俺は真剣だってこと」