せめて、もう一度だけ
諒はそれ以上、何も言わなかった。
私は、遼くんに会えるからじゃなくて、仕事でお世話になった以上、きちんとしておきたかったから、一度は出社しようと思っていた。
もちろん、遼くんに会えるかも・・・という期待もあるけど、会ったら何を言われるのか不安もあった。
会社へ電話してみると、体調が問題ないなら続けてほしいと言ってもらえた。
誰かに必要とされているのが、嬉しかった。
そして、月曜日。
久しぶりの出社は、少し緊張した。
諒は私が仕事を再開することをしぶしぶ許してくれたけど、『絶対に自転車に乗らない』という条件つきだった。
もう8月で、日差しがまぶしい。
日傘をさしていても暑い中、ゆっくり歩いて到着した。
「おはようございます」
「松永さんおはよう、だいじょうぶ?」
「松永さんがいなくて困ってたよー」
「だいじょうぶです、ありがとうございます」
みんなに囲まれて少し驚いた。
でもそこには、遼くんの姿はなかった。
タイムカードを押しに行った時に遼くんのカードを見てみたら、今日は出社していなかった。
休みなんだろうけど、会えなくてさみしい反面、少しホッとした気持ちもあった。
私は、遼くんに会えるからじゃなくて、仕事でお世話になった以上、きちんとしておきたかったから、一度は出社しようと思っていた。
もちろん、遼くんに会えるかも・・・という期待もあるけど、会ったら何を言われるのか不安もあった。
会社へ電話してみると、体調が問題ないなら続けてほしいと言ってもらえた。
誰かに必要とされているのが、嬉しかった。
そして、月曜日。
久しぶりの出社は、少し緊張した。
諒は私が仕事を再開することをしぶしぶ許してくれたけど、『絶対に自転車に乗らない』という条件つきだった。
もう8月で、日差しがまぶしい。
日傘をさしていても暑い中、ゆっくり歩いて到着した。
「おはようございます」
「松永さんおはよう、だいじょうぶ?」
「松永さんがいなくて困ってたよー」
「だいじょうぶです、ありがとうございます」
みんなに囲まれて少し驚いた。
でもそこには、遼くんの姿はなかった。
タイムカードを押しに行った時に遼くんのカードを見てみたら、今日は出社していなかった。
休みなんだろうけど、会えなくてさみしい反面、少しホッとした気持ちもあった。