せめて、もう一度だけ
遼くんと一緒にいると、単純に楽しい。


おしゃべりしたり、手をつないで歩いたり。


食事したり、歌ったり、写真を撮ったり。


最初は、ふたりでいることが新鮮だからだと思ってた。


物静かな諒と違うタイプだからだと思ってた。


でも、そうじゃなかった。


遼くんとは好みが合うから、心地いいんだ。



遼くん。


もっと早く、出会いたかった。


言葉で言い表せないくらい、大好きだけど。


サヨナラ。



私は、9月最後の金曜日に、仙台行きの新幹線に乗った。




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