ビター・アンド・スイート
イロイロ終了して、
「なんで、手作りチョコ?」とリョウの胸の上でつぶやくと、
「久しぶりに初心に戻りたい。
ドキドキして、教室で待つ気分。」と呆れた答えだ。
「馬鹿なの?」とくすんと笑うと、
「馬鹿でいいよ。
ハヅキが俺のことを考えて作ってくれるチョコがいい。」と言う。
「リョウのことを考えながら、チョコを買うっていうのは?」と一応聞いてみる。
「颯太に負けられない。」と機嫌の悪い声を出す。
やれやれ。


仕方ない。
「美味しくないっていう文句は受け付けません。」と言うと、
「やった!」と深くくちづけして私に覆い被さってくる。
もう1回ですか?
結構、ヘトヘトなんですが。
と心の中で言いながら、くちづけに応えた。
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