ビター・アンド・スイート
昼休み、社員食堂でヤヨイとお弁当を広げる。
母がヤヨイにもたせてくれたお弁当を一緒に食べるって言うのが
最近の流行りだ。
母から言わせればヤヨイの教育係りの私にアルバイト料って事らしい。
リョウはお昼は何処で取るかわからないので、
私にお弁当を作るっていう習慣はない。
お昼に、手作りの母の味を美味しくいただけるのは
ほんの少しお得な気分だ。
「夜のリョウ君が、激しい。とか?」と小声でヤヨイが笑って、私の顔を見る。
「違います。」と私が憮然とした顔をすると、
「激しそうですけど?」と笑う。
「そういう事じゃないです。」と怒った声を出すと、
「怖っ。」とクスクス笑う。
「…リョウが手作りのチョコが欲しいって言うの。」と言うと、
「へえ。小学生?」と声を出して笑う。
「リョウは元パティシエです。
そんな人に手作りチョコなんて作るの嫌でしょ。」と言うと、
「別にいいじゃん。作ってあげれば。
ハヅキちゃんが作ったものなら、スリッパでも食べるんじゃないかな。」とクスクス笑う。
「スリッパは作りません!」と言うと、
「高校生の時、マフラー編んでたじゃん。下手なヤツ。」さらに笑う
「下手って言うな。」と怒ると、
「聞き捨てならねーな。」と私の後ろから、唐揚げをつまみ上げる大きな手が現れる。
リョウだ。
なんでこんな時にやって来るかな。
突然のイケメンの登場に女の子の視線が集まる。
リョウは周囲は気にせず、私の肩を抱き、
「マフラーも追加。」と機嫌の悪い顔で隣に座る。
「後、バレンタインまで2週間しかないけど。」と私が呆れて言うと、
「出来上がるまで待つよ。」と笑顔を見せて、買ってきたサンドイッチを袋から幾つか出した。
私が好きなパン屋のモノ。
「ハヅキちゃんの好きなパン屋さんのだ。」とヤヨイが笑う。
「こんなにリョウ君はハヅキちゃんの事が好きなんだから、
チョコやマフラーくらい作ってあげればー。」とヤヨイはサンドイッチにかじりつき、
「美味しー。」と声を出す。
「だよなあ。」とリョウ も笑う。
やれやれ。
さらに面倒な事が増えたみたいだ。
母の作ったお弁当を食べるリョウの隣で
私は小さく溜息をつきながら、サンドイッチを頬張った。
母がヤヨイにもたせてくれたお弁当を一緒に食べるって言うのが
最近の流行りだ。
母から言わせればヤヨイの教育係りの私にアルバイト料って事らしい。
リョウはお昼は何処で取るかわからないので、
私にお弁当を作るっていう習慣はない。
お昼に、手作りの母の味を美味しくいただけるのは
ほんの少しお得な気分だ。
「夜のリョウ君が、激しい。とか?」と小声でヤヨイが笑って、私の顔を見る。
「違います。」と私が憮然とした顔をすると、
「激しそうですけど?」と笑う。
「そういう事じゃないです。」と怒った声を出すと、
「怖っ。」とクスクス笑う。
「…リョウが手作りのチョコが欲しいって言うの。」と言うと、
「へえ。小学生?」と声を出して笑う。
「リョウは元パティシエです。
そんな人に手作りチョコなんて作るの嫌でしょ。」と言うと、
「別にいいじゃん。作ってあげれば。
ハヅキちゃんが作ったものなら、スリッパでも食べるんじゃないかな。」とクスクス笑う。
「スリッパは作りません!」と言うと、
「高校生の時、マフラー編んでたじゃん。下手なヤツ。」さらに笑う
「下手って言うな。」と怒ると、
「聞き捨てならねーな。」と私の後ろから、唐揚げをつまみ上げる大きな手が現れる。
リョウだ。
なんでこんな時にやって来るかな。
突然のイケメンの登場に女の子の視線が集まる。
リョウは周囲は気にせず、私の肩を抱き、
「マフラーも追加。」と機嫌の悪い顔で隣に座る。
「後、バレンタインまで2週間しかないけど。」と私が呆れて言うと、
「出来上がるまで待つよ。」と笑顔を見せて、買ってきたサンドイッチを袋から幾つか出した。
私が好きなパン屋のモノ。
「ハヅキちゃんの好きなパン屋さんのだ。」とヤヨイが笑う。
「こんなにリョウ君はハヅキちゃんの事が好きなんだから、
チョコやマフラーくらい作ってあげればー。」とヤヨイはサンドイッチにかじりつき、
「美味しー。」と声を出す。
「だよなあ。」とリョウ も笑う。
やれやれ。
さらに面倒な事が増えたみたいだ。
母の作ったお弁当を食べるリョウの隣で
私は小さく溜息をつきながら、サンドイッチを頬張った。