ビター・アンド・スイート
好きになる?
翌日の夜。
私は工藤さんと、ホテルのラウンジのティールームにいた。
「僕と食事はしないんだね。」と工藤さんはそっとため息をついた。
「もし、工藤さんが仕事の相手としてではなく、私を見てくださっているとしたら。
お気持ちに応えられないと、お食事の前に言うべきだって、そう思いました。」
「君は思った通り、真面目な人だね。
まあ、そこに惹かれてるんだけど。
断るにしたって、食事くらい付き合ってもいいと思うよ。
僕と何度か会っているうちに好きになってもらえる可能性はないのかな?」
と工藤さんは私の顔を見る。
「工藤さんは素敵な方だと思っています。
ただ、私にはもう、好きになるかもしれないって
思っている方がいます。」と俯くと、
「gâteau kazamaの城田君?」と聞く。私が驚いて顔を上げると、
「やっぱりね。あの男が君をよく見つめているのはわかってたよ。
ちょっと、僕は遅れをとったかな。」と大きく息を吐いた。
「すみません。」と赤くなって、小さな声で言うと、
「君にそんな顔をされたら、邪魔もできないなあ。」とクスクス笑い、
「あの男は仕事の面では、見所があるって僕も思ってるけど、
プライベートはわからない。
まあ、きっと、わがままなヤツだって想像はつくから、
やっぱり、ついて行けないって思ったら、声をかけてよ。
しばらく、好きでいると思うから。」と伝票を持って、席を立った。
「ご馳走さまでした。」と、私が立ち上がり、頭を下げると、
「明日も笑顔を見せてください。」とニコリと笑って、いなくなった。
私は工藤さんと、ホテルのラウンジのティールームにいた。
「僕と食事はしないんだね。」と工藤さんはそっとため息をついた。
「もし、工藤さんが仕事の相手としてではなく、私を見てくださっているとしたら。
お気持ちに応えられないと、お食事の前に言うべきだって、そう思いました。」
「君は思った通り、真面目な人だね。
まあ、そこに惹かれてるんだけど。
断るにしたって、食事くらい付き合ってもいいと思うよ。
僕と何度か会っているうちに好きになってもらえる可能性はないのかな?」
と工藤さんは私の顔を見る。
「工藤さんは素敵な方だと思っています。
ただ、私にはもう、好きになるかもしれないって
思っている方がいます。」と俯くと、
「gâteau kazamaの城田君?」と聞く。私が驚いて顔を上げると、
「やっぱりね。あの男が君をよく見つめているのはわかってたよ。
ちょっと、僕は遅れをとったかな。」と大きく息を吐いた。
「すみません。」と赤くなって、小さな声で言うと、
「君にそんな顔をされたら、邪魔もできないなあ。」とクスクス笑い、
「あの男は仕事の面では、見所があるって僕も思ってるけど、
プライベートはわからない。
まあ、きっと、わがままなヤツだって想像はつくから、
やっぱり、ついて行けないって思ったら、声をかけてよ。
しばらく、好きでいると思うから。」と伝票を持って、席を立った。
「ご馳走さまでした。」と、私が立ち上がり、頭を下げると、
「明日も笑顔を見せてください。」とニコリと笑って、いなくなった。