ビター・アンド・スイート
玄関に入ると、
シロタさんは私を抱きしめてキスをしてくる。
甘いキスだ。何度も息継ぎしながら唇を重ねる。
「ハヅキ、シャワー浴びたい?」と聞くので、
「ご飯買ってきたけど。」と言うと、
「先にハヅキを食べる。」と笑う。
「いきなり襲わないって言ったと思うけど。」と少し睨むと、
「シャワー浴びる猶予はあげられる。」とまた、長いくちづけをする。
くちづけの途中で、
「シャワー、貸してください。」となんとかいう事ができた。

「一緒に入る」と言うので、
「だ、ダメです。」と言ったけど、抱き上げられてバスルームに降ろされた。
困った男だ。
「明かりはつけないでおく。」
と、暗い中で足元のライトだけの淡い光でなんとなく周りがわかる。
躊躇なく私の服を脱がせ、
キスをしながら、シャワーを浴びる。
後ろから抱きしめて、背中に唇をつけ、胸の形をたどり、下腹部に手を這わせる。
私が甘い声を漏らすと、シャワーを止め、バスタオルで身体を包むように拭いてくれる。
「ハヅキ、リョウって呼んで。」と耳元で囁く。私が
「リョウ」と小さな声で呼ぶと、
「呼んだな。もう、俺から逃げられないよ。」
と私を軽々と抱き上げ、ベットに運んだ。





















< 49 / 131 >

この作品をシェア

pagetop