ビター・アンド・スイート
第4章 新しい暮らし。
実家にて。
家に着くと、
「新作のゼリー持って来た。挨拶する。」
とリョウは車の後ろのクーラーボックスからケーキの箱を取り出す。
「気まずい。」と私は小声で言ったけど、リョウが顔も出さずに帰ったら、
きっとさらに親の機嫌が悪くなるのは見えているかな。
昔気質の職人の家は結構、挨拶が大切だ。
リョウはけっこうそういうところはおさえてている。って思う。
まあ、仕事ができるオトナって事だ。
「ただいま。」と勝手口のベルを鳴らしてからキッチン横から入ると、
「いらっしゃい。」と母が笑って、リョウを見る。
「今日は新作のゼリーを持って来ました。」と言いながら、母に箱を手渡し、
「お父さんにご挨拶を。」とリョウは笑顔を見せた。
「お兄ちゃんと一緒に飲んでる。」と言うので、一緒にリビングに向かう。
リョウはリビングの手前に正座し、
「こんばんわ。
今日はハヅキさんと交際を始めたご挨拶に参りました。」と声をかけると、
「前も挨拶に来たじゃん。」と兄は笑う。
「今回は、一緒に暮らしたいというお願いです。」と突然リョウが言う。
はい?
「僕はハヅキさんと毎日、一緒にいたいと思っていますが、
僕のマンションは江ノ島の近くで少し遠いので、
毎日来てもらうのは無理かなと思いまして、
ハヅキさんのお部屋に僕も週に何日か
住まわせてもらうわけにはいかないでしょうか?」と続けたので、
ヒューと兄が口笛を吹き、聞き耳を立てていたヤヨイが
「ええっ?」と大声を出した。
私もぽかんとした顔でリョウの顔を見る。
ナニヲイッテイルノ?ちっともわからない。
「まあまあ。」とお茶を運んで来た母が驚いた声を出して、父の顔を見る。
父は
「ちょっと、トイレ。」と立ち上がって、部屋を出て行く。
まあ、状況を整理したい気持ちはなんとなくわかる気がする。
「新作のゼリー持って来た。挨拶する。」
とリョウは車の後ろのクーラーボックスからケーキの箱を取り出す。
「気まずい。」と私は小声で言ったけど、リョウが顔も出さずに帰ったら、
きっとさらに親の機嫌が悪くなるのは見えているかな。
昔気質の職人の家は結構、挨拶が大切だ。
リョウはけっこうそういうところはおさえてている。って思う。
まあ、仕事ができるオトナって事だ。
「ただいま。」と勝手口のベルを鳴らしてからキッチン横から入ると、
「いらっしゃい。」と母が笑って、リョウを見る。
「今日は新作のゼリーを持って来ました。」と言いながら、母に箱を手渡し、
「お父さんにご挨拶を。」とリョウは笑顔を見せた。
「お兄ちゃんと一緒に飲んでる。」と言うので、一緒にリビングに向かう。
リョウはリビングの手前に正座し、
「こんばんわ。
今日はハヅキさんと交際を始めたご挨拶に参りました。」と声をかけると、
「前も挨拶に来たじゃん。」と兄は笑う。
「今回は、一緒に暮らしたいというお願いです。」と突然リョウが言う。
はい?
「僕はハヅキさんと毎日、一緒にいたいと思っていますが、
僕のマンションは江ノ島の近くで少し遠いので、
毎日来てもらうのは無理かなと思いまして、
ハヅキさんのお部屋に僕も週に何日か
住まわせてもらうわけにはいかないでしょうか?」と続けたので、
ヒューと兄が口笛を吹き、聞き耳を立てていたヤヨイが
「ええっ?」と大声を出した。
私もぽかんとした顔でリョウの顔を見る。
ナニヲイッテイルノ?ちっともわからない。
「まあまあ。」とお茶を運んで来た母が驚いた声を出して、父の顔を見る。
父は
「ちょっと、トイレ。」と立ち上がって、部屋を出て行く。
まあ、状況を整理したい気持ちはなんとなくわかる気がする。