キミの隣で恋をおしえて〈コミック版:恋をするならキミ以外〉
[明日ひま?この前のDVDの続き見たいんだけど]
こ、これは、デートのお誘いだ!
明日は土曜日!
久々に、安堂くんに会える!!
もちろんもちろんOK!
慌てて返事をしようとして、思いだした。
明日、3時からバイトだ…。
だけど2時までなら、…いや2時半までなら遊べる。
メールすると、再び一言返事が来た。
[分かった]
でも、それでも幸せだった。
久々に、安堂くんを会えるんだ!
久々だから、本当はうんとオシャレして会いたかった。
でも、バイトのことを考えると、一度家に帰らないと考えると、この服装で来るしかなかった。
(ジーンズなんて…)
「お邪魔します…」
「今日はまたえらく…」
「え?」
安堂くんの言葉に顔をあげる。
「地味だね」
―――――ガン!
会って数秒で、致命傷を負った。
傷が癒えないまま、リビングに通されて、買ってきたお菓子を安堂くんに渡す。
「…いつもこんなしなくてもいいのに」
「い、いいのいいの!それ、コンビニで2つで100円だった……、し」
そこまで言って恥ずかしくなった。
今、ビンボーだから安いお菓子しか買えないこと、バレてしまった。
慌てて俯くと、安堂くんが笑う。
「でもこのお菓子、けっこーおいしいよね」
…やっぱり安堂くんが大好きだ。