キミの隣で恋をおしえて〈コミック版:恋をするならキミ以外〉
「へー…。俺が、犯人だと」
「あんた以外にいないでしょー!! 昨日約束したじゃない!誰にも言わないって!!」
胸倉を掴んで揺すっても、桜田くんはひょうひょうとしたまま、ビクともしない。
渡り廊下。
穏やかに晴れた空を見上げて、桜田くんは揺れていた。
「誰が言ったかは知らないけどー…。良かったんじゃん?みんなにバレて」
「よ く な いっ!!」
「そーかなー」
「そうなの!!! ただでさえ不釣り合いなのに、安堂くんは超人気なのに、あたしなんかと付き合ってるってしれたら……」
ボコボコに虐められて、けちょんけちょんにけなされて、学校に来れなくなる。
……あたしが!
「ほら、あの子だよー。安堂くんのカノジョって」
「もう転入生に浮気~?信じらんない~」
「………!」
こそこそとそんな声が聞こえてきて、あたしは桜田くんから飛び退いた。
「と、とりあえず!絶対絶対許さないんだからね!!」
もー絶対口利かない!
桜田くんなんて、知んないっ!!