恋は理屈じゃない
「帰りたくないと言ったのは、千歳さんと……そういう関係になりたかったからです。でも、ちょっと早すぎたかなとか、やっぱり恥ずかしいとか、色々と考えてしまって……」
途切れ途切れになりながらも自分の気持ちを千歳さんに伝えた。すると彼が勢いよく振り返る。
「本当に後悔しないか?」
「はい」
ずっと好きだった千歳さんと結ばれることを、後悔するはずない。
「やっぱり無理だと言われても、途中で止めることはできないぞ。それでもいいんだな?」
無理だなんて、絶対に思わない。
コクリとうなずくと瞬く間に横抱きにされ、身体がふわりと浮き上がった。自ら千歳さんの首に腕を回す。
「手を離すなよ」
「はい」
心地よい揺れに身を任せながらリビングを後にする。寝室に到着するとダブルベッドの上に身体をゆっくりと下ろされた。
パンプスを脱がされるとすぐに千歳さんが覆い被さってくる。そして額とまぶた、頬にキスの嵐が吹き荒れた。
そんな中、千歳さんがジャケットを脱ぐ。彼はVネックの半袖シャツ姿になると、私の唇を熱く塞いだ。
長く深いキスを交わしていると、彼の手がスカートの中に忍び込んでくる。まだワンピースを脱いでもいないのに太ももに触れられ、身体がピクリと反応してしまった。
「こんなに短いスカートを履いてくるから、こういうことになるんだ」