PINKY
夜の街へ出掛けても
周りは知らない人ばかり
誰にもバレたくなかったから
いつもより派手な格好。
違う、
これが本当の私。
素の私
普段は眼鏡に三つ編みの超ダサ女。
別に理由はないけど
知らない間にそうなった。
素の私は
学校にいる誰が見ても私だと気付かないぐらい違う。
気付く奴はそういない。
もし気付かれたら
そいつは私の運命の人かもしれない。
なんて...
そんなこと考えているとき
前から人だかりが歩いて来る。
やけに騒がしくて
関わりたくないから
その人だかりの横を
静かに通り過ぎようとしたとき
ある一言が耳に入った
「委員長??」
その声にあたしは振り返った。
いや、
“振り返ってしまった”んだ。