PINKY

夜の街へ出掛けても


周りは知らない人ばかり


誰にもバレたくなかったから


いつもより派手な格好。



違う、


これが本当の私。


素の私


普段は眼鏡に三つ編みの超ダサ女。


別に理由はないけど


知らない間にそうなった。
 

素の私は


学校にいる誰が見ても私だと気付かないぐらい違う。


気付く奴はそういない。


もし気付かれたら



そいつは私の運命の人かもしれない。



なんて...




そんなこと考えているとき


前から人だかりが歩いて来る。


やけに騒がしくて


関わりたくないから


その人だかりの横を


静かに通り過ぎようとしたとき


ある一言が耳に入った



「委員長??」



その声にあたしは振り返った。


いや、




“振り返ってしまった”んだ。


< 3 / 8 >

この作品をシェア

pagetop