クラッカーにはご用心
「蜜穿やったら、お前の部下と警察へデートやろ?クラウドの説明しに。」


「ほんで今までの責任を取るって言うたらしいやないか。まあ、蜜穿自身に対しての証拠は無いさかい、結局不起訴にしたんやろ?」



「…………どこからの情報だ。」



鰍掩と楮筬が言ったことは警察関係者しか知らない。


殊犂ですら掎蹟から聞いたのだから。



「俺に聞くんは間違いやないんか?」


「……どういう意味だ。」



「ほー、覚えとらんとぬかすか。」


「兄貴ー殺気なおしてー」



鰍掩が恐ろしく涓畤壟は小声で言うが、睨み合いは続く。



「黄縁叡執は蜜穿にえらい執着しとったやろ。サツに追い詰められたら逆上してたちまち見境がのーなるわ。現にチャカ持っとったし。蜜穿を軟禁するような奴、放っとかれへんやろ?」



楮筬は最もらしく言うが、実際には殊犂から失望されたのが気にくわなかっただけ。


ただ蜜穿が心配だったのは本当で、殊犂よりも先に見付け恩を売りたかったのも本音である。



「不起訴やったら警察におらんでええやし、ここには来とらんし。どこに行ったんやろか?」



勾留も身元引受人も居ない蜜穿の行く先は……?
< 100 / 122 >

この作品をシェア

pagetop