クラッカーにはご用心
「かしゅー、やっぱり黄縁叡執が絡んどるで。」
「こーぞーさん!蜜穿様は?!」
「蜜穿の行方はまだや。ただ、解約の件は緑青碑鉈が仕組んどったわ。」
部下に調べさせた結果、叡執が携帯も部屋も解約したとのことだ。
「目的は?」
「分からん。施設周辺やシマ周辺を当たらせとるけど、今んとこ収穫は無しや。ついでに、ことりにも連絡いれといたで。」
窺いながらではなかなか成果が上がらないので、彷徨いても多少は目立たない生安課の特性を殊犂に活かしてもらうことにした。
「こーぞーさん、お疲れみたいやね。ココア入れましたからどーぞ。」
「おー、ありがとな、ひな。」
甘い香りと味わいが、体の隅々まで染み渡る。
「それにしても、かしゅーさん。蜜穿ちゃんのことは、手は出さんとか、面倒とかゆうてたんに、思いっきり首突っ込んでますね。」
「仕方ないやろ。あないな状態の蜜穿放っとかれへんわ。」
「意外に優しいんも兄貴の魅力やで!」
「意外に、は余計や。」
抗争よりも音沙汰が無い現状の方が不気味で、叡執の薄気味悪い顔を思い出し、鰍掩は後手に回っている気がしてならなかった。
「こーぞーさん!蜜穿様は?!」
「蜜穿の行方はまだや。ただ、解約の件は緑青碑鉈が仕組んどったわ。」
部下に調べさせた結果、叡執が携帯も部屋も解約したとのことだ。
「目的は?」
「分からん。施設周辺やシマ周辺を当たらせとるけど、今んとこ収穫は無しや。ついでに、ことりにも連絡いれといたで。」
窺いながらではなかなか成果が上がらないので、彷徨いても多少は目立たない生安課の特性を殊犂に活かしてもらうことにした。
「こーぞーさん、お疲れみたいやね。ココア入れましたからどーぞ。」
「おー、ありがとな、ひな。」
甘い香りと味わいが、体の隅々まで染み渡る。
「それにしても、かしゅーさん。蜜穿ちゃんのことは、手は出さんとか、面倒とかゆうてたんに、思いっきり首突っ込んでますね。」
「仕方ないやろ。あないな状態の蜜穿放っとかれへんわ。」
「意外に優しいんも兄貴の魅力やで!」
「意外に、は余計や。」
抗争よりも音沙汰が無い現状の方が不気味で、叡執の薄気味悪い顔を思い出し、鰍掩は後手に回っている気がしてならなかった。