クラッカーにはご用心
ある意味否定の言葉を口にした蜜穿に、叡執は逆上し蜜穿の首を締める。



「ぐ、…はっ……あ゛…ぁ……」



ダウンバーストのように意識が急降下する。


片付けを必死に終わらせた後すぐに無理矢理連れ出された蜜穿には、抵抗しようと締める叡執の手を掴むも添える程度で力が入らず為す術が無い。



「お前は俺のモンや!口答えなんか許さへん!!」


「…ぁ………………」



「飴魏蜜穿っ!!!」



意識が遠退く寸前、現れた殊犂によって引き離され、蜜穿は叡執から解放された。



「げほ、げほげほげほ………」


「おいっ!意識はあるか!?」



思い切り引き離した為、力加減が出来ずに蜜穿も叡執も倒れ込んだ。


一気に呼吸が出来るようになったので、蜜穿は咳き込むがなんとか意識はあるようで、とにかく呼吸が少しでも落ち着くように殊犂は背中をさする。



「お、まえ…ら、揃いも揃って、俺の邪魔しくさってからに……もおええ、もおええわ……お前らが俺と同じステージにおるんがあかんねん。俺の上には何もおらん、おったらあかんねん。蹴り落としたるさかい…」



叡執の右手には暴力団の伝家の宝刀、拳銃が握られていた。
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