ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
***
詩織と次に会う約束をした日まで、僕はバイトをしたり家でゴロゴロしたりして過ごした。
まあなんと言うか、普通だ。いつも通り。
ただ時折、詩織のことが頭に浮かんだり、彼女のバイト先に顔をだそうかな、なんてことを一瞬考えたりはした。
もちろん理性があって勇気はない僕にはそんなことはできなくて……ただ淡々と一日が過ぎていった。
学校の長期の休みとは違って、高校生でもない大学生でもない今の僕は宙ぶらりんな気がしてただでさえ少し落ち着かない。
僕の町で、詩織を案内する。簡単に誘ってはみたものの女の子が好きそうなオシャレな店なんてないし、新しくパン屋ができたわけでもない。
さて、どうしたものか。
散々悩んだ末、僕のお勧めの店をいくつかあげて詩織に選んでもらうことにした。
お勧めの店と言っても、家族でよく行く中華屋や喫茶店……あとは駄菓子屋くらいかな。
そんな、よく行く普通の店に女子を連れて行くなんて思いもよらなかったことだけど、背伸びして慣れていない気取った店に行くよりも僕たちには合ってるんじゃないかな、そう考えていた。
僕が美味しいと感じているものや好きな町並みを詩織にも感じて欲しい、純粋にそう思ったんだ。
詩織と次に会う約束をした日まで、僕はバイトをしたり家でゴロゴロしたりして過ごした。
まあなんと言うか、普通だ。いつも通り。
ただ時折、詩織のことが頭に浮かんだり、彼女のバイト先に顔をだそうかな、なんてことを一瞬考えたりはした。
もちろん理性があって勇気はない僕にはそんなことはできなくて……ただ淡々と一日が過ぎていった。
学校の長期の休みとは違って、高校生でもない大学生でもない今の僕は宙ぶらりんな気がしてただでさえ少し落ち着かない。
僕の町で、詩織を案内する。簡単に誘ってはみたものの女の子が好きそうなオシャレな店なんてないし、新しくパン屋ができたわけでもない。
さて、どうしたものか。
散々悩んだ末、僕のお勧めの店をいくつかあげて詩織に選んでもらうことにした。
お勧めの店と言っても、家族でよく行く中華屋や喫茶店……あとは駄菓子屋くらいかな。
そんな、よく行く普通の店に女子を連れて行くなんて思いもよらなかったことだけど、背伸びして慣れていない気取った店に行くよりも僕たちには合ってるんじゃないかな、そう考えていた。
僕が美味しいと感じているものや好きな町並みを詩織にも感じて欲しい、純粋にそう思ったんだ。