ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
待ち合わせはもちろんあの丘だ。
だんだんと暖かくなっていく陽射しが心地よい3月末、僕は一番のお気に入りであるライトブルーのシャツに袖を通した。
もちろん今日は寝坊なんてしなかったし、よく眠れた。少し気持ちに余裕がでてきたのだろうか。
僕は歩くのが好きだ。余程急いでいる時にしか自転車は使わない。詩織も徒歩であの公園に来ているのは分かっていたので、今日も迷わず南に向かって足を進める。
自分では気づかなかったけれど、気は焦っていたようで駆け上がった階段で僕の息は少し上がっていた。
「あ、来た来た」
今日は詩織の方が先に着いていたようで、笑顔で立ち上がり迎えてくれる。
「そんなに急がなくても」
ふふっと笑う詩織の髪は今日はおさげに結われ、肩で揺れている。
詩織に会いたくて急いで来た僕の心が見透かされているようで恥ずかしくなる。
「行こうか」
「うん」
2人並んで歩く、僕にとってはいつもの道。
詩織が隣にいるだけで違う町のように感じるから不思議だ。こないだの詩織も、今の僕と同じような気持ちだったのだろうか。
キョロキョロして忙しそうな彼女に合わせ、歩調を緩める。
だんだんと暖かくなっていく陽射しが心地よい3月末、僕は一番のお気に入りであるライトブルーのシャツに袖を通した。
もちろん今日は寝坊なんてしなかったし、よく眠れた。少し気持ちに余裕がでてきたのだろうか。
僕は歩くのが好きだ。余程急いでいる時にしか自転車は使わない。詩織も徒歩であの公園に来ているのは分かっていたので、今日も迷わず南に向かって足を進める。
自分では気づかなかったけれど、気は焦っていたようで駆け上がった階段で僕の息は少し上がっていた。
「あ、来た来た」
今日は詩織の方が先に着いていたようで、笑顔で立ち上がり迎えてくれる。
「そんなに急がなくても」
ふふっと笑う詩織の髪は今日はおさげに結われ、肩で揺れている。
詩織に会いたくて急いで来た僕の心が見透かされているようで恥ずかしくなる。
「行こうか」
「うん」
2人並んで歩く、僕にとってはいつもの道。
詩織が隣にいるだけで違う町のように感じるから不思議だ。こないだの詩織も、今の僕と同じような気持ちだったのだろうか。
キョロキョロして忙しそうな彼女に合わせ、歩調を緩める。