ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
ハルと出会ったのはほんの1週間前のことだ。

まだ1週間しか経っていないなんて信じられないくらい、濃い日々だった。

ハルは私にとても優しく、自然に接してくれた。私をその素直な心で受け入れてくれた。

この1週間で、ハルは私のことをどれだけ感じてくれただろうか。私のことをどんな風に思ってくれていたんだろう。

私にはもう会いたくない?それとも、どうしようもない用事ができた?

最後に会った日のハルを思い出す。どこか物憂げなのが気になったが、私が嫌われているとかそういう感じはしなかった。

自分には自信はないが、ハルのことは信じたい。


やっぱり、ハルに会いたい。

ハルに会いに、あの丘へ行こう。


私はお財布とスマホ、そしていつもの自転車の鍵を持って玄関のドアを勢いよく開けた。
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