ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
ハルと一緒に見るはずだった桜の木を1人見上げると、ひときわ強い風が吹き桜の花びらが舞う。
一瞬にしてその薄紅色の花吹雪に包まれた私は、まるでハルに優しく抱きしめらているような感覚になっていた。
胸が、キュンとなる。
ハル……。
桜の花びらが乗ったユキヤナギの枝を手に取りその花びらを落とすと、そこには緑の葉が青々と生えている。
ふぅ、とため息をつき細い枝を元に戻そうとした時、ユキヤナギの根がある辺りの地面がキラリと光った気がする。
ん?なんだろう……?
サッと地面に膝をつき、その光る物を確認する。
何かの缶?
それは地面に埋められている古く錆の入った缶の一部分だった。
きっと、誰かが埋めたタイムカプセルか何かだろう。こんな場所に思い出を埋めるなんて、私以外にもここに思い入れのある人がいるんだな。
そう思いながらも私は何故かその缶が気になり、素手でその上の土を払い始めていた。
形を見せた程よい大きさのそれは、どこにでもあるお土産のクッキーが入っていたような、そんな缶だった。
一瞬にしてその薄紅色の花吹雪に包まれた私は、まるでハルに優しく抱きしめらているような感覚になっていた。
胸が、キュンとなる。
ハル……。
桜の花びらが乗ったユキヤナギの枝を手に取りその花びらを落とすと、そこには緑の葉が青々と生えている。
ふぅ、とため息をつき細い枝を元に戻そうとした時、ユキヤナギの根がある辺りの地面がキラリと光った気がする。
ん?なんだろう……?
サッと地面に膝をつき、その光る物を確認する。
何かの缶?
それは地面に埋められている古く錆の入った缶の一部分だった。
きっと、誰かが埋めたタイムカプセルか何かだろう。こんな場所に思い出を埋めるなんて、私以外にもここに思い入れのある人がいるんだな。
そう思いながらも私は何故かその缶が気になり、素手でその上の土を払い始めていた。
形を見せた程よい大きさのそれは、どこにでもあるお土産のクッキーが入っていたような、そんな缶だった。