ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
ああ、本当にこの2人はこの世に存在していたんだ。
きっと、私とハルのようにここで、並んでユキヤナギの花を眺めていたのだろう。
なぜ、そんな幸せな2人が……。
手紙を缶に戻そうとすると、そこに一枚の写真が入っていることに気づいた。裏に、何か文字が書いてある。
『春太 詩織 ユキヤナギの丘で 1998年5月』
きっとこの写真を裏返せば、そこには幸せそうな笑顔で写る春太と詩織がいるのだろう。
私は軽く息を吐き、手紙と共にその写真も缶の中へと戻した。
今の私にはまだ、この2人の想いまで背負う勇気がなかった。
缶の蓋を閉じて、再び土の中へ。
大丈夫。あなた達の願いは、ちゃんと叶ったから。これからも、2人で幸せに。そう、願いながら。
そして私は、ハルの手紙の中にヘアゴムをしまい、大切にカバンの中へと入れた。ハルとの思い出はここに置いて行くことはできない。
気づけば空は暗く、公園には街灯が灯っているだけだった。
帰ろうーー。
きっと、私とハルのようにここで、並んでユキヤナギの花を眺めていたのだろう。
なぜ、そんな幸せな2人が……。
手紙を缶に戻そうとすると、そこに一枚の写真が入っていることに気づいた。裏に、何か文字が書いてある。
『春太 詩織 ユキヤナギの丘で 1998年5月』
きっとこの写真を裏返せば、そこには幸せそうな笑顔で写る春太と詩織がいるのだろう。
私は軽く息を吐き、手紙と共にその写真も缶の中へと戻した。
今の私にはまだ、この2人の想いまで背負う勇気がなかった。
缶の蓋を閉じて、再び土の中へ。
大丈夫。あなた達の願いは、ちゃんと叶ったから。これからも、2人で幸せに。そう、願いながら。
そして私は、ハルの手紙の中にヘアゴムをしまい、大切にカバンの中へと入れた。ハルとの思い出はここに置いて行くことはできない。
気づけば空は暗く、公園には街灯が灯っているだけだった。
帰ろうーー。