ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
『あおげば尊し 我が師の恩……』
耳にみんなの泣き声の混ざった歌声が残る。
今日は高校の卒業式。
私は、やっぱり泣けなかった。
友達と離れるのが寂しくないわけじゃないし、これから始まろうとしている新しい生活に不安がないわけでもない。
みんなのすすり泣く声に、最後の先生の言葉に、つられて泣きそうなったり感動したりもした。
それでも涙は出てこなかった。
ああ、なんでだろう。
ーーなんで素直に泣けないんだろう。
耳にみんなの泣き声の混ざった歌声が残る。
今日は高校の卒業式。
私は、やっぱり泣けなかった。
友達と離れるのが寂しくないわけじゃないし、これから始まろうとしている新しい生活に不安がないわけでもない。
みんなのすすり泣く声に、最後の先生の言葉に、つられて泣きそうなったり感動したりもした。
それでも涙は出てこなかった。
ああ、なんでだろう。
ーーなんで素直に泣けないんだろう。