ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
ハルは、ちゃんと約束を守って来ていてくれていた。

やっぱり、私が持ったハルの第一印象は間違いではなかったようだ。

嬉しくて、その微笑ましい光景を少しの間眺めてから、高まる胸を抑えて丘を下る。

だんだんと広場に近づくと、ハルの声も聞こえてきた。

私には気付かずに、昨日私には見せなかった満面の笑みで子供たちと追いかけっこをしている。


ああ、やっぱりいいな。


きっと私にはできない、素直な無邪気な笑顔。

羨ましくて、でも少し嬉しくて。

なんだかくすぐったい気分。

すると私に気付いたハルが、そのままの笑顔を持って駆け寄ってくる。

「うた!」

今日もシャツ一枚のハル。

相当子供たちと遊んだのか額には汗が光っている。

「ごめん、待たせちゃったね」

「ううん。みんなが遊んでくれたから大丈夫」

息を整えながら子供たちを見渡すその優しい表情に安心する。

「あはは、そっか」

そうか、ハルが遊んでもらってたのか。

やっぱり、信じて来てよかった。
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