好きだよ。～先生×生徒～
涼介side–––––

海薔薇高校1年1組の担任を受け持つことに決まった俺は、今クラスへ向けて廊下を歩いている。


自分で言うのもなんだが、

俺は生徒から意外と人気で、廊下を歩いていたら女子生徒から話しかけられるのはしょっちゅうだ。


今さっきも、女子の何人かに呼び止められて話を聞かされた。


まぁ生徒の嬉しそうに話す顔を見るのは嫌いじゃない。

でもたまに、『めんどくさい』と思ってしまうことがある。


どうせ今年のクラスでも、またワイワイガヤガヤなんだろう。


教室で生徒と話したりツッコミをしたりするのは割と好きだ。

でも新入生ってことあって、どんな子らがいるのか全く想像がつかない。


（上手くやっていけるかな…）


教室の扉を開け、席に着くように促すと、生徒たちは素直に座ってくれた。

まぁ、とりあえずは良かった。


だが案の定、女子たちが目を輝かせて俺の方を見ている。


気付かないふりをして、いつものように号令を……。


あぁ、そうか、新クラスになったんだよな…。


とりあえず学級委員を決めるまでは誰かに号令を頼むか…。


誰がいいかな…


（ん？）


一番窓側の一番後ろの女子…。


あの子は、俺に興味も示さず外を見てるな。


他の女子は名前を呼んで欲しいのか、当てて欲しいオーラを全力で出して俺に訴えてるが…。

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