手のひらの恋


「一緒じゃんっ★」


楓は昨日の様に
満面の笑みできなりを見た。


「ねっうれしい★
ふうがいると心強い!」


「ちーがーう!
蓮見くんだって!」


楓はまた彼の話をしだした。






授業が終わり片付けていたら
隣を蓮見が通った。


「あ」


ばいばい、と言おうとしたが
彼の険しい表情に息をのんだ。




それからというもの
5日間あった冬期講習中
彼と話すことはなかった。

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