手のひらの恋
入試
あれから1ヶ月ほどたち
前期合格者はもう
自由の身。
もちろん、
きなり 愛子 楓は後期組。
「よし、がんばろうね!」
あと1週間で後期入試。
なのにきなりは
勉強に身が入らない。
志望校を余裕な位置に
してしまったからなのか、
焦りを感じられなかった。
きなりはベッドに寝転び
携帯を開いた。
「なんか書き込み
あるかなーて、ないか。」
独り言を言いながら見ると
【知ってるかも】
という一言が書き込まれていた。
「だれだろ?」
きなりは【だれ?】
と返事をして眠りについた。