手のひらの恋
受験間近のピリピリした
雰囲気に負けたきなりは
塾に行くことをやめた。
学校は前期で終えた人が
いたからなんとか耐えられた。
家に帰りまたすることもなく
HPをひらいた。
(返事ないかなあー)
すると返事がきていた。
【同じクラスだったと思う】
(曖昧だなあ!名前かけよ!)
【いつ?ねえ、だれ?】
「だれだよっ」
名乗らない相手にきなりは
いらいらして携帯を
ベッドに放り投げた。