手のひらの恋


試験当日。


(…よし!)


鏡の前で気合を入れて
玄関に向かった。


「がんばってね!」

沿う言ってお母さんは
きなりに向かって
ガッツポーズをした。


「よゆーだし★
いってきます!」



学校に向かう途中
携帯がなった。


「ん?」


【がんばれよ!】


木内からだった。


【お前もな!】


相変わらず可愛げのない
返事をして電源を切った。



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