手のひらの恋
それから木内とは
よく電話するようになった。
合格発表も終え
三人とも無事に
志望校に合格した。
「合格おめでとー!」
愛子の大きな部屋に
きなりの明るい声がひびく。
合格祝いに三人で
パーティーと言う名の
お泊まり会をするのだ。
「けどさ、三人‥ばらばらに
なっちゃうよね‥」
少ししんみりして愛子が言う。
「学校だけが友達じゃない。
うちらはずっと一緒。
クリスマスんときみたいに
呼び出されたら飛んでくよ」
「あたしも。」
寂しそうな愛子に
きなりと楓は笑いかけた。
「だよね‥!」
それから三人はお約束の
恋愛話をした。