手のひらの恋


「はい、とっといたよ。」

木内はさっとボタンを渡した。


「ありがとう。。」

きなりは受け取って
大事にポケットにしまった。



「なくすなよっ」

そういって彼は友達の所に
混ざっていった。




それからは、
卒アルに寄せ書きしたり
写真をとったりして
残り数時間の中学生を満喫してた。


「きなり、愛子。
ずっとずっと一緒!」

「いっしょー!」

「…ふえ~ん」


三人は抱き合って約束した。




高校に行けば愛子も楓も居ない。

不安もたくさんあるけど
今のきなりには楽しみばかりだった。
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