手のひらの恋
今日も授業がなく
HRとオリエンテーションをして
学校が終わった。
美里と真琴も気を使って
今日はあまり話しかけなかった。
「ごめんね、心配かけて。
また明日。」
きなりはそれだけ言って
家に帰った。
笑顔の練習をしながら、
愛子と楓を待った。
「そろそろ行こうかな」
きなりは立ち上がり
玄関に向かった。
「いってらっしゃい。」
お母さんは心配そうに
きなりを見てた。
「いってきます」
きなりはゆっくりと家を出た。