手のひらの恋
3人は朝までずっと語った。
その頃にはきなりの涙も
すっかり引いていた。
もうふっきれたとは
言い切れないけど
二人がいれば大丈夫
そう思えた。
もうすぐ受験だし、
丁度良いかもねなんて
笑って話していた。
「そいえばきなこは塾行くん?」
「あー‥明日から冬期講習」
愛子の問にきなりは
しゅんとして答えた。
「なに浮かない顔してー」
しゅんとしてるきなりに
楓は笑ってた。
「けどふうが一緒だもん
あたしも頑張る!」
「新しい恋も見つけよ!」
そんな事を話していたら
いつの間にか三人は眠っていた