手のひらの恋
「きいちゃんはバイトしないの?」
先輩は突然たずねてきた。
「あーしようと思ってます。
けどどうしようかなって…」
「ならさ!うちのファミレス来ない?」
先輩は満面の笑みで誘ってきた。
「あそこなんだけどさ…」
先輩とは比較的家が近く
きなりの家からもそのファミレスまで
自転車で10分程の距離だった。
「したいです!」
気の合う子が部内に居ないきなりも
先輩とはとても仲良しだったから
距離的にもいいし即答した。
「じゃあ店長に話しておくね★」
そうして面接をすると
きなりの採用はあっさり決まった。
「よろしくお願いします。」