幼なじみとさくらんぼ
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「ねぇ、今週のドラマ録った?見てないから見ていい?」
ハチはリビングに入るなりリラックスモードでテレビを付けた。普段は私の部屋で過ごすことが多いけど、今日このテレビは見放題だし、録り溜めていたドラマは私も見たい。
「その前にさ、私お腹すいてるんだよね。今日は出前取ろうと……」
「出前?ピザにしよう!ピザが食べたい!!」
いや、ハチはカラオケでいっぱい食べ物食べてきたんじゃないの?しかも勝手に決めてるし食べる気満々だし。
結局、ハチは譲らずピザを頼むことになってしまった。
届くまでは40分かかるらしい。
40分の間になにかできそうだなぁ。ハチがいるから勉強はムリだけどドラマはあとでゆっくり見たいし。
「あ、今日泊まっていい?」
「え?」
「ナナがうちに来てくれた方がラクなんだけど、母ちゃんがだったらアンタが行きなさい。夜中に七海ちゃんが襲われたらどうするの!って歯ブラシだけ持たされた」
……はぁ。
鍵を渡したうちのお母さんといい、泊まりにいけと言うハチのお母さんといい一体なにを考えてるんだか。
普通は高校生の男女が!って止める立場じゃないの?
まぁ、それだけハチと私はなにも疑われてないというか、本当に家族だと思われてるんだろうな。