幼なじみとさくらんぼ
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「はぁ……」
その日の帰り道、私はひとりで帰っていた。ハチは栗原先輩とデートだし、逆に今ハチに会うと嘘が心苦しいから丁度よかった。
それにしてもアドレスや番号が流出すると、ここまで大変だなんて知らなかった。
ずっと電源切りっぱなしなわけにもいかないし、確認のために一応電源を入れてみたけど……。
迷惑メールは次々届くし不在着信の嵐だし、ラインに至っては写メ付きで遊ぼうとか誘われて気持ち悪いを通り越して怖い。
今まで嫌がらせとかそれに似たことはハチ絡みで経験してるし、あんまり気にしないタイプなんだけど見ず知らずの人からだとさすがに堪える。
しかもそれが悪口とかじゃなく、別の目的のものだから余計に。
「……どうしよう」
家族には迷惑かけたくないし、先生に言ったところであんまり解決しない気もする。
やっぱり削除依頼が受理されるのを待つしかないのかな……。とりあえずメールと着信は拒否設定にしてラインはブロックしよう。
キリがないけど今はそれしか防ぐ方法がない。
――と、その時。前から歩いてきた人に思いきりぶつかってしまった。その反動でカバンは落とすし今日はとことんツイてない。