空の下で
肩を叩かれてふと目が覚めると、体が軽くなっていた。


「俺だ、目覚めたか?普通の患者にしないようなことしてごめんな、どう?もうしんどさないか?」


「うん、だいぶ軽くなったよ」


「あと、結果ね、心電図は全然問題ないレベル、ただ、運動してもらった時、一分経過して一度声かけたとき、軽いのが出てたのね、でも自覚症状なかったから、セーフだったんだけど、スピード上げてもらって、二分後に急に脈乱れ出してすぐに症状でたんだよね、まだそんな深刻じゃないっていうのはわかったけど、敏感だから走るなら小走り程度にして?」


「あとお前、飯食ってるか?あと寝不足も原因だぞ。」


「二人ともありがとう、迷惑掛けてごめんな」


「どうせ今晩も柚姫の看病だろ?」


「うん…」


「今日俺夜勤だから、代わりにいるし何かあったら起こしてあげる。それまで、仮眠室で寝てな?今日はちょっと寝てもらいたい並みの調子だけど、特別だからな?で、ちょっと心配だから、栄養の点滴打っとくから、休んでて?あと何かあれば電話ならして」


「河野、今日はほんとごめんな、ありがとう」


「翔がぶっ倒れたら柚姫も元気でないし、お前がまずしっかりしろよ?」


少し微笑みながら、三人で処置室へ行って雪は点滴を刺してくれた。


はぁ…不整脈…俺のもついに暴れ始めたのか…
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