空の下で
目が覚めてからの一週間は検査のオンパレードだった。


大きな発作が何度もあって、日に日に心臓は悪くなっている…


酸素チューブは頑張って外すことにはしてるけど、会話はあんまりできない…


今の状態は高校生の時にした手術、ほんとにうまくいったのか?と思えるほどあの頃よりも悪い。


四月に発覚した時の二倍は裕に超えている気がする。


そして、医者になった今、今自分がどれだけ死に近いか、いつ死んでもおかしくない状況なのか、私にはわかる。


少し前に一般病棟に移った。


だから、ある程度散歩することもできる。


こんなことしないと、退院してからどれほど大変か…


ゆっくり車いすに乗り移る。


ゆっくりタイヤを押して、中庭に向かう。


暑い…


車いすをベンチまでこいでとめた。


ベンチの手すりを掴みつつ、ゆっくり立ち上がる。


そして、ベンチを掴みながら、一歩一歩歩く。

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