空の下で
「正直……今すぐしたいところだけど……」


「俺……どうしたらいいかっ……分かんねぇよ」


「ちょっと……後で話そう、今は今のことだけ考えて最善を……な?」


柚姫の発作は長い時間続いた。


顔が真っ青で、意識なんてもう無くて、


酸素マスクと点滴付けてもなかなか収まらなかった。


数十分かかって収まった頃には、血の気がないほど真っ青になってた。


すぐに柚姫の家族に連絡した。


「翔…やっぱり柚姫が目を覚まし次第手術した方がいいと思う……」


「河野……俺自信ないよ…柚姫の命を繋げられるか、俺にはわかんねぇ」


「自分を責めるな?翔なら絶対出来るんだから、な?自信持てよ。お前らしくない……」


「翔先生、お母様とお兄様が……」


「あ、分かったすぐ行く」


「俺も一緒に行くわ」


「あ、ありがとう……」


お母様とお兄さんに事情を説明し、早くて明日、手術させて頂く許可をいただいた。


お母様とお兄さんと話したあと、柚姫の方へ向かった。


途端に目が回ってふらついた。


「翔?」


河野はすぐに俺の腕を掴んで脈を計ってた。


「不整脈出てるわ、気分悪いか?」


「ちょっと……」


「俺の診察室行こ」


支えてもらいながら、部屋へ向かった。


「ちょっと横になって」


そのまま横のベッドに寝転んだ。


「ちょっと水飲んで?冷たいけど」


体を起こしてもらって水を飲んだ。


そのまま横になってじーっとしてた。


だんだんめまいがましになって、体も軽くなっていった。


「今日はゆっくり休んで?休憩室の布団で寝ろ、な?なんかあったら起こすから、薬渡すし、な?」


「あ……ごめんな、ありがとう」


俺はなんで自分の体調管理できないのにこんなことしてんだろ……
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