空の下で
今日は当直だから、夜になる前にある病室に行った。


「陽、調子はどう?」


「あ……お兄ちゃん……」


そう、妹の部屋。


三日前に突然体調不良でめまいが酷くて病院に入院した。


元々体が弱かって、喘息も酷かったのでそれも兼ねてだ。


「すごく気持ち悪い……吐きそ……」


「陽!?」


すぐに横の容器をとって近づけた。


「オエッ……ゲホッゲホオェェッ……ハァッ苦しいッ……ゲホッゲホオェェッ……」


「我慢せずに吐いて……」


15分ぐらいして、ようやく落ち着いた。


「我慢してたのか?」


「うんずっと……声出したら耐えられなくなって……ッタア……」


「陽?」


急に頭を抱えて黙り込んだ


「陽!?痛いか?頭」


コクリと頷く。


ナースコールをして、点滴を持ってきてもらった。


「ハァッ……ゲホッゲホッ……イダイッ……ハァッハァッ……」


点滴を入れると、疲れたのか、そのまま寝てしまった。


寝息をスースーと立てて寝ているのを見て、目がじんわり熱くなった。
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