空の下で

「なら俺の店まで持ってきてくれる?」


と言いながら、私に名刺を渡してきた。


結城 潤……なんかすごいかっこいい名前……


「それなんて読むと思う?」


「えっ……ゆずき じゅん?」


「ぶっぶー、正解はゆうき ひかるでーす!」


「かっこいいお名前ですね!」


「ありがとう!あ、もう降りるや、じゃ!」


と、バスが止まったと同時に出口へ歩いていった。


なんか素敵な人だったなぁテンションと思いつつ、そのハンカチで濡れた髪を拭いた。


また洗って返さなきゃ……


そして3駅行ったところの停留所で降りた。
< 2 / 128 >

この作品をシェア

pagetop