空の下で
家に帰ると、チャイムがなった。


「はーい」


出てみるとお兄ちゃんだった。


「入っていいよ」


数分後部屋に入ってきた。


「わりぃな急に来て……」


「ううん全然大丈夫」


すると、お兄ちゃんは紙袋から紙を出した。


「これ、見たらお前もわかるよな?」


見せられた紙には私の弱く乱れてる心電図の一部だった。


「なぁ、職場の人には言ってる?」


うつむいて横に首を振った。


「嫌だと思うけどな、言わなきゃいけないぞ。まずだいぶ前から悪くなってるっぽいぞ、この結果見てみたら……再発したのも少なくとも半年以上前だと思うけど、なんとも思わなかった?」


「少し変だと思ったけど……信じたくなくて……」


「変だと思ったらすぐ来ないとだめだろう……ね?」


「最初の方は少しドキドキしたり、息切れが酷かったぐらいだもん。最近になって急に変になったの……」


「ドキドキした時点でこないと……すぐに悪くなるから……ね?」


「うん……」


「でさ、職場の人にちゃんと言ってね?」
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