空の下で
まず私はそんなレベルまで悪くなってることなんて信じられない。


いくら何でも少し前までは普通だったのに、疲れただけで脈速くなって脈のリズムがおかしくなるなんておかしい……


なんで……なんで……


涙が頬を伝っていく。


「ちゃんと食事制限は守れよ?あと、薬持ってきたからちゃんと指示通り飲んでね」


「うん、ありがとう」


「あと、無理するなよ?また連絡するわ、じゃぁな」


そういってお兄ちゃんは忙しいから帰るねといって帰っていった。


倒れたらどうしよう……


みんなにそんなこと言えないよ……


でもいつか言わなきゃいけないんだよね……


薬は絶対サボらないでおこう。


食生活も頑張ってなおそう……


〜♪


スマホがバイブとともに音を立てた。


「もしもし?」


「あ、柚姫!久しぶり!」


「おおー!優香〜!」


「ねぇねぇ、有紗の結婚式今週だよね??一緒に行かない?あと、雪も誘って!」


「えっ今週だっけ??」


「も〜ぼけてるなぁ〜!今週だよ!!」


「あ、ごめんごめん……うん!行こ!!」


そういえば、今週の日曜日は大学の友達の結婚式。


何故かワイワイしたいからっていろんな人を誘ってるみたい。


その後雑談をして、電話を切った。


みんないいお相手見つけていいなぁってよく思う。


ふと翔さんの顔が浮かんだ。


「なんで翔さんが出るんだよぉっ」


あ、私……知らず知らずの間に翔さんのことが好きになってたんだ……

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