空の下で
「あの……送ってくれ……て…ありがとう」


「なんかあったらすぐに連絡してよな?」


そういって家の前に止めてくれた。


「病院に戻らなきゃだから、ちょっとここまでしか送ってやれないけど……大丈夫?」


「うん」


「ならおやすみ!」


そういって車を走らせていった。


そのままお風呂に入ってすぐに寝た。


ふと目が覚めると、朝の6時だった。


新調した服を出して、化粧をしに洗面台に向かう。


不意に気分が悪くなる……


ウエッ……


そのまま洗面台に戻してしまった。


昨日のお昼からほぼ何も食べてない私の胃からは胃液しか出ない。


ケータイ電話を床にあるカバンから引きずり出して、電話をかけた。


「もしもし?」


「もしもし……あのさ…結婚式に間に合わなさそう…だから披露宴から行くっ………て伝えてもらって…も…いい?」


「大丈夫だよ!病院?」


「そうそう……ごめんね……」


10時まで寝よう……


パンパンに膨れ上がった袋から何錠もの薬を出す。


水で一気に流し込んで布団に入った。
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