空の下で
そしてふと気づくと、目の前にはあまり見慣れない天井が見えた。


ここは……ICUだね…。


運ばれちゃったんだ、私……


ケホッケホッ……


自分には酸素マスクがしてあって、左手には点滴、右手には……翔さん………?


「うわぁー……寝てた……って柚姫!?起きたか?」


「かける……さん?」


声が出にくい……


喉になにか詰まってる……


「声出にくいか?」


頷く。


「はぁ……守ってやりてぇ……」


「?」


「こんな時に言うの……あれなんだけどさぁ…柚姫を守りたいんだ……だから…」


下を向いて翔さんは顔を赤く染める。


「私も……翔さんが……好きぃ…」


はぁ……言っちゃったよ……。


「俺は大好きだ…」


ちらっと翔さんの目を見ると、顔を更に赤らめて右を向く。





「だからその……付き合おう?」





「うん」


こうやって、私たちは結ばれた。
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