空の下で
ふと気づくとソファーの横で倒れかけていた。


リビングの時計を見ると、3時。


五時間も意識がなかったのか……


でもまだ息苦しさが少し残っている……


深呼吸してなんとかしようと頑張った……。


「ケホッケホッ……ハァッ」


発作出るよ……


「ケホッケホッ……ハァッハァッケホッ……」


だめだ……おさまって……


吸入なんてもうしてないから薬なんて当然ない。


苦しい……


すると玄関のドアが突然開いた。


「おじゃましマース、柚姫いる?」


ん?雪……?


声が聞こえるけど、息が続かなくて返事ができない……


「ゆず……き!?どうしたの!?ちょっと落ち着いて!!」


気づいてくれて、私を胴を足の上に乗せてくれる。


「ソファーまで歩ける?」


なんとかゆっくりソファーまで行って、倒れ込んだ。


雪が聴診器で私の音を聞いている。


「喘息出てるね、不整脈も出てる……ちょっと深呼吸できる?」


ポケットから薬を出した。


「念のために入れててよかった……これ飲んで」


雪がコップかりるね〜と言ってコップに水を入れて持ってきてくれた。


「ちょっと待っててね」


雪が電話を取り出した。


「あ、翔さん、うん、柚姫喘息と不整脈出てて、ソファーの前で倒れ込んでた……うん、あ、大丈夫だよ、ならすぐ向かうね」


電話を切るなり


「翔さんが連れてきてほしいだって、外出れる?」


軽く頷く。


雪は少し着替えの服などを持ってきてくれて、車に連れてってくれた。


「ちょっと楽にしててね」
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