欲情プール
「茉歩っ!
愛してるっ、愛してるっ…!!」
その返しを喘ぎ声で誤魔化した私の上で、
満足そうに果てる聡。
約束通り、早く帰れる日を作った私は…
急速に聡との溝を埋めるようにして。
この前から、身体も許し始めた。
当然、聡は感激して。
とても優しく…
だけど色んな思いを抱えてか、執拗に。
私の身体に愛を注ぐ。
なのに私は…
もうそれを受け入れる事は出来なくて。
目を閉じて。
慧剛だと思うようにしても…
その行為は、その体温は違ってて。
その現実に泣きそうになった声すら、喘ぎ声にして取り繕う。
そんな私は最低で…
この状況に至った理由は、輪を掛けて最低だった。
それは、一週間前に遡る。
*
*
*
「茉歩の事が、解らない…」
眉をひそめて呟く慧剛。
利用されてた事実を知っても、今までと変わらない私。
それどころか、以前にも増して慧剛を求めてる状況に…
何か企んでるのか?と、不審に思われても無理はない。