欲情プール
「っ、茉歩っ…」


その肌に赤い吸い痕を印す私に…
驚きと戸惑いの声が降りかかる。



「この状態で、あのコを抱くとか…」


「っ……!!

本気で、言ってるのか…?」


「っ…
例えば、だよ…」

そんな訳ないじゃない!


でも…

「でもそんなに驚く事じゃないでしょ?

あのコを挑発するのに、キスマークは効果的だと思うし。
別に今さら…

あのコを抱いた事くらい、あるんでしょ…?」

お願い…
ないと言って…!



「…

ん。
茉歩と関わる前には、何度か…」


やっぱりそうなんだ…!

同棲してる訳だし。
私への手口から、慧剛なら上手く身体の関係まで漕ぎ着けてるとは思ってた。

だけど!
そんな推測、覆して欲しかった…!



だいたい。
この前からロミ、ロミって…
そんな呼び捨て聞きたくない!


「だったら!
抱くのに何の問題も、ないでしょう…?」


胸が嫉妬の炎で苛まれて…
それを慧剛に当て散らす。


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